アムウェイ

今日、前任者から引き継いだ引き出しのなかから、アムウェイのカタログを見つけた。

そしてよくよく周りを見てみると、デスクの横にはアムウェイダンボールが丁寧に畳んであったのだった。


思えば、彼女はいつも電動ハブラシを使っていた。
今日、そのカタログをみてみると、電動ハブラシは2万円の販売価格で掲載されていた。

思えば、彼女は午前中に朝食だといって、ブランド不明のプロテインバーを食べていた。
アムウェイのカタログで、3千円で売られていた。

私は一ヶ月前、彼女宛のダンボールを職場で受け取ったことがあった。アムウェイからのものだった。

私はアムウェイの宅配物にサインをし、彼女の机上に置いたのだった。

 

そして全てが繋がった。

眉毛を描かないあの彼女は、高価で性能のいい鍋をつかって、愛娘を数十年間育てていたのだろう。

あの眉のない辛辣な彼女に、初めて親近感を覚えた瞬間であった。

包丁より愛を込めて。私の愛用の洗剤はジョイです。

 


ちなみに、今日は同僚二人が職場に来てくれたので、アムウェイのカタログを嬉々として見せてみた。

みんな笑顔になった。


今日はとても素敵な1日であったと私は思った。

包丁